小春日和の意味とは。時期はいつ?英語で書く場合。季節は春なの?
小春日和という言葉をテレビや雑誌などで見かけることってありますよね?でも、この小春日和という言葉。見た目のイメージから間違って意味を捉えている人が多いようなのです。
実は、私も「小春」という字から、お花が少し咲き始めたあたたかな初春の日をさすのかな?なんて思っていました。
しかし、お恥ずかしいことにこれが間違った意味だということを最近知りました。そこで今回は、私を含め、正しい意味をわかっていない人が多いといわれる「小春日和」について、
●小春日和とは?
●時期はいつ頃?何月くらい?
●小春とは春の季語か?
●英語で小春日和を書く場合は?
といった内容で、正しい意味についてまとめてみたいと思います。よろしければ参考にしてみてくださいね。
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小春日和とは?
言葉というのは、その見た目で意味を捉えることが多いですよね。「小春日和」の意味を間違って捉える人が多いのは、それも要因の一つなのかもしれません。では、実際にどういう意味なのでしょうか。
実は、小春日和は1年のうち「春」ではない違う時期を表す言葉なのです。
そしてその時期の気候が、春のような穏やかで暖かい日が続くことから小春という言い方になったようです。
ですから、私のように初春にあたたかくなってきた日のことをさして「小春日和だな」なんて思っていると、ちょっと恥ずかしい間違いになるということなのですね。
時期はいつ頃?何月くらい?
では、小春日和はどの時期を表すのでしょうか?
実は「小春」という言い方は旧暦で10月を表す言葉なのです。現在の新暦でいうと、11月ごろのことですね。
意味はさきほども言ったように、この時期の気候が春に似ていることから「小春」という言い方になったようです。
晩秋から初冬にかけての時期に小春という言葉を使うのは不思議な感じでしたが、意味を知ると納得ですね。
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小春とは春の季語か?
俳句で季語として「小春」や「小春日」「小春日和」などと読まれることがよくあります。
もちろん、俳句をされる方はご存知なのですが、ここまで読まれたみなさんももう「小春」が「春の季語」だなんて思わないですよね。
しかし、11月というと「秋」のような「冬」のような微妙な季節です。いったいどの季節になるのでしょうか?
一般的には「小春」は「立冬(冬が始まる日=11月初旬)」を過ぎたあとのよく晴れてあたたかな日をさします。ということで「小春」は、「冬の季語」ということになります。
気温も下がり、寒い冬がいよいよやってきた・・・という時にふと春のように穏やかなあたたかい日になる。こういう日のことを小春日和というわけですね。
俳句の世界で小春日和は、寒さでこわばりかけていた心や体が、ほぐされるようなあたたかい光を感じるイメージ。
しかしそのあたたかな日和も長くは続いてくれない、どこかはかないイメージも表す季語として使われるそうです。俳句ってなんだか奥が深いです。
英語で小春日和を書く場合は?
国外に目を向けてみると、小春日和を意味する言葉がやはりあるようです。
厳しい冬が始まる前に現れるおだやかな暖かい天気は、どの国の人もほっと嬉しいものです。
英語では「インディアン・サマー(Indian summer)」という言い方をするそうです。
では、なぜこのような表現をするのでしょうか。やはり見た目の通りインディアンに関係があるのでしょうか。
語源を調べてみると、18世紀後半、激しい植民地争いがくりひろげられていた、北アメリカで生まれた言葉であることがわかりました。
原住民であったアメリカンインディアンは、移民者に土地を奪われ続けていました。
その土地を取り返すために、移民者を襲撃する機会を伺っていたのですが、そのタイミングを雪が降ったり、分厚い霜が降りた後の暖かくなる時を選んでいたというのです。
少しあたたかくなることで、雪がとけ、霜が崩れ、足元がぐちゃぐちゃになり、襲撃後、移民者に追われることをまぬがれていたといいます。
アメリカの辞書では、
usually after there has been a sharp frost = 通常、分厚い霜が降りたあとの(暖かさ)と記載されています。
インディアンが自分たちの土地を取り戻すために、霜が溶け出すようなあたたかい日を選んで移民者を襲撃していた、という意味合いが感じられますね。
ちなみに語源はアメリカですが、イギリスでも「小春日和」は「インディアン・サマー」という言い方をします。
イギリスでの意味を調べると
unseasonable warmth andsunshine in late September, October or November =9月末 ~11月の季節はずれの暖かさと日差しとあります。
イギリスは天候が悪い日が多いことからも、「Sunshine(日差し)」とあえて記載されているのが面白いですね。貴重なあたたかい日として捉えられている表現のように感じます。
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いかがだったでしょうか。小春日和が、晩秋から初冬にかけて使われる言葉だと知り、最初不思議な感じでした。
けれども、厳しい冬が始まり寒さを覚悟した頃にやってくる、ふと暖かい春のような気候という意味を知り、その風景を思い浮かべながら見ると改めて温かみを感じる言葉だなと思いました。
俳句に季語として使う時も、その暖かさやまたすぐに寒さがやってきてしまうはかない表現として使われるようで、俳句という日本文化もまた素敵だなと感じています。
まだまだ、意味を間違って捉えている日本語があるような気がします。正しく調べることで、言葉が持つ色々な歴史や風景がうかんできて、言葉に対する思いが深まりますね。
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