干し柿の作り方。おいしい柔らかい甘柿を簡単に!室内のコツと時期
秋の果物といえば柿もその一つですが、家にある柿の木にたくさんなったり、食べきれないほどいただいた時、みなさんどうされていますか?
昔であれば軒下に柿をつって、干し柿にするご家庭も多かったように思いますが、そういう光景もあまり見られなくなってきました。食べきれずに泣く泣くサヨナラしていた方も多かったかもしれませんね。
ところが、最近になって柿の素晴らしい栄養価が話題になり、美肌効果や老化防止効果が広まると、日常的に摂取したいと柿のニーズが高まるようになってきました。
旬を過ぎても食べられるように干し柿づくりにも注目が集まっています。そこで今回は、
●干し柿の栄養価と健康効果。カロリーは高い?
●干し柿の作り方で最適な時期はいつ?
●作り方の手順とコツ。室内に干してもいい?
●カビの防止と対策。黒くならない方法は?
といった内容で、干し柿について紹介してみたいと思いますので、よろしければ参考にしてみてくださいね。
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干し柿の栄養価と健康効果。カロリーは高い?
まず、柿にはどんな栄養があるのでしょうか。一番注目の成分は、ビタミンCです。
果物の中でレモンの次に多いと言われ、日焼け・シミを防ぐ美肌効果があります。柿を1個食べれば1日に必要なビタミンCが補えるのがすごいですよね。
またビタミンAも豊富で、ビタミンCと合わさって抵抗力を高めてくれるので風邪予防にも効果があります。
このほか、老化や癌を予防したり、二日酔い・むくみを解消する成分も入っているので本当に栄養価が高いことがわかります。
旬をすぎて柿を食べたい時には、やはり干し柿にするといいですよね。気になるのはその栄養価です。どのくらい変化があるのでしょうか。
じっくりと干し柿になっていく過程で、元々栄養価が高い柿は、さらに栄養豊富になっていきます。
残念ながら、美肌効果のあるビタミンCは減少してしまうのですが、それ以外の栄養素はそのままで、さらにビタミンA,食物繊維、カロチンが多くなります。
【ビタミンA】
粘膜や皮膚を強くする効果があるので、喉や胃腸の調子も整えます。また、目の角膜や粘膜を守る効果、発ガン抑制作用などがあります。
【食物繊維】
便秘の予防や、最近では心筋梗塞、糖尿病、肥満の予防に役立つことがわかってきています。
【カロチン】
体に有害な活性酵素から体を守る抗酸化作用や、免疫力があがる効果があります。
また、生柿は、体を冷やしたり、消化があまりよくないのですが、干し柿にすると、冷える作用はなくなり、むしろ胃腸を丈夫にし、お腹の調子を整える効果が出るようになるのもうれしいですね。
干し柿にすると、甘みが増し大変おいしいのですが、カロリーが少し気になりますね。
柿の種類によっても違うのですが、大体1個あたりの平均は100カロリー程度になるのですが、生柿1個が大体90カロリーくらいなのでそれほど変わりはありませんね。
柿は元々カロリーが高めで、バナナ1本分、ごはん茶碗1/2杯分と同程度です。とはいえ、栄養の取りすぎにもなるので、食べすぎには注意してくださいね。
干し柿の作り方で最適な時期はいつ?
干し柿づくりはいつごろからするとよいのでしょうか。まず、ある程度寒くならないと、カビが生えやすく美味しくできないようです。
地域差がありますが、時期としては晩秋から初冬にかけて、11月中旬以降がよいとされています。
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<干し柿づくりに必要な条件>
・気温が低い
・降水量が少ない
・空気が乾燥している
・ある程度風通しがよい場所
昼夜問わず干しておくわけですから、日中乾燥していても朝夕霧が発生するような場所はあまり向いていません。
10月中もまだまだ干し柿づくりには高温多湿すぎて、カビが発生しやすいので避けるようにしましょう。
作り方の手順とコツ。室内に干してもいい?
一見、ただ干しておくだけでよさそうに思えますが、美味しく作るにはやはりいくつか注意しながら作業する必要があります。コツさえ押さえておけば簡単にできますので、ぜひトライしてみてくださいね。
<干し柿の作り方>
1.収穫
渋柿で作るのが一般的です(甘柿でも作ることができますが糖分は渋柿の方が多いんです)。
多少黄色くても大丈夫ですが、なるべく成熟したものの方が美味しく出来上がります。紐を結びやすくするために、枝をT字に残して切るようにしてください。
2.皮むき
雑菌がつくと黒くなってしまうので、手袋などをして収穫した柿の皮をむきます。大量に作る場合は、この皮むきが大変なので、ヘタ付近は包丁でむいて、その他は皮むき器を使うようにするといいかもしれませんね。
3.つなげる
皮をむいた柿を大きさ別に分けて、なるべく同じ大きさのものをビニール紐などでつなげていきます。
柿同士が触れるとカビが発生しやすくなるので、くっつかない程度に感覚をあけて結んでいきましょう。枝がとれてしまった場合は、串を通して縛りましょう。
4.殺菌消毒
熱湯に10秒ずつつけて殺菌消毒します。水気を清潔な布できれいに拭きましょう。
5.干す
皮むきから干すまでの作業は、1日のうちに終わらせましょう。表面が乾かないうちに干すことが大切です。
軒下で風通しが良く日当たりのいい場所にしましょう。10日ほど経って揉んでも汁がでなければ、殺菌消毒した手で表面を傷つけないように軽く揉みほぐします。
その後も2~3日置きに揉みましょう。こうすると出来上がりが早くなります。
6.出来上がり
天候がよければ、2週間ほどでできあがります。一度味見をして、後はお好みの固さ味になるまで干してくださいね。
<室内で干しても良い?>
どうしても冬場の夜間は凍ってしまいそう、など心配な場合は一時的に室内でも大丈夫です。ただし、気温の低い風通しの良い場所にしましょう。
また、干し柿を部屋干しで作ることも可能ですが、扇風機などで常に風を当てておかないと、乾燥が進まず、外で干すよりもカビは発生しやすいです。かえって面倒かもしれませんね。
カビの防止と対策。黒くならない方法は?
<カビを防ぐ>
寒い季節とはいえ、やはり気温や湿度によってはカビの発生が気になりますね。
カビ対策としては、さきほども紹介しましたが、皮をむいたときに、大鍋にお湯をわかして、柿を10秒ほど熱湯に入れると、殺菌消毒効果があり、カビが生えにくくなるようです。
また、干し柿の乾燥が進みやすくもなります。水気はしっかり拭いてくださいね。
干し柿の失敗は、ほとんどが「カビ」の発生が原因です。雨がかかったり、風通しが悪いとカビが生えやすいので、日当たりと風通しが良い場所を選びましょう。
そして、干し始めの三日間が柿の水分が多くカビが発生しやすいので、もっとも注意が必要です。
ちなみに、干し柿のまわりに白い粉がつくことが多いですが、これはカビではありません。干し柿の糖分が結晶化したものなので、おいしくいただいてくださいね。
<黒くならない方法は?>
干し柿の出来上がりは、きれいな飴色が理想ですね。でも、黒っぽくなった、と悩まれる方も多いようです。
原因の多くは干しすぎのようです。ほどよい硬さになったら、日干しをやめて保存するようにしましょう。
美味しい干し柿を作るには、ただ干すだけではなく雑菌に注意したり、干す環境がとても重要です。せっかく作るのに失敗したら悲しいですね。手間を惜しまず、丁寧に作業してみてください。
できあがった干し柿は、一つずつラップにくるんで冷凍保存しておけば、2ヶ月くらいはもちます。食べるときは、自然解凍すると美味しくいただけますよ。
【関連記事】
柿の栄養効果とカロリー。便秘の原因とは?皮ごと食べるのは平気?
こちらの記事も皆さん合わせて読まれている方が多いようです。気になる方は是非読んでみてくださいね。
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