初午とは?意味や由来の秘密。お供え物は何がいいの?
皆さんは初午の日(はつうまのひ)をご存知でしょうか?名前はなんとなく聞いた事があるけれど、意味や由来について。お供え物はどうしたらいいの?という方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
地域によっては盛大にお祭りしたり、なんとハロウィンの様な催しがあるとか。…なんだか、興味が湧いて来ましたね。そこで今回は、
●初午の日とは?
●お供え物にいなりずし
●その他のお供え物
●他にも干支に関連する「初」とは?
といった内容で、初午の由来や意味などをまとめてみました。
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初午の日とは?
2月最初の午の日を「初午の日」としています。古くは農業の豊作祈願が始まりで、農作業初めの旧暦2月に行われていました。
奈良時代の711年の同じ日に、京都市の伏見稲荷大社に稲荷大神が鎮座されたことから、全国の稲荷神社で盛大にお祭が行われています。
●京都伏見稲荷大社
住所:京都府京都市伏見区深草藪之内町68番地
電話:075-641-7331
拝観料:一般参拝は無料 ※但しご祈祷拝受は有料
拝観時間:8:30~16:30
アクセス:
・京都駅からJR奈良線「稲荷」下車
・京都駅から京都市営バス南5号系統「稲荷大社前」下車
・三条京阪から京阪電鉄「伏見稲荷」下車
ちなみに、奈良県では初午の日に各家を子どもたちがまわり、その際に旗飴という飴をもらうという行事があります。日本にもハロウィンの様な催しがあったんですね。
お供え物にいなりずし
稲荷神社の稲荷大神様の使いがキツネだった事から、キツネの好物とされる油揚げや、中に酢飯を詰めたいなり寿司を奉納します。
この事から、いなり寿司を「おいなりさん」と呼ぶようになりました。
稲荷神社にはキツネの神様が祀ってあると、勘違いされている人が多いそうです。また、神様の使いであるキツネも、野生のあのキツネの事ではではありません。
姿形は人の目には見えない白い(透明)キツネ「びゃっこさん」として崇められています。
その他のお供え物
●しもつかれ
(出典元:http://www.rdpc.or.jp/)
北関東地方では、初午の日の行事食として、「しもつかれ」が有名です。
しもつかれとは「鮭の頭、野菜の切りくず、酒粕」を煮込んだ郷土料理で、特別なレシピなどはなく、家庭ごとに使われる食材も異なり、油揚げを入れたり、調味料を一切使わず作るなどその家庭ならではの味があります。
このしもつかれはご近所同士で交換しあい、「多くの家のしもつかれを食べると無病息災になる」といわれている縁起物でもあります。独特の匂いと見た目で、少しばかりクセのあるこのお料理。地元の方でも好き嫌いが別れるそうです。
北関東地方の初午祭り頃には、スーパーなどでも販売されるほか「しもつかれ」が振る舞われる神社もあるとか。しもつかれを味わいに、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
●初午団子
(出典元:http://www.zengakuei.or.jp/)
初午団子とは、まゆ団子とも呼ばれています。蚕を育てている人々は、たくさん繭が取れることを祈願して、繭に見立てた団子を奉納します。
岐阜県白川郷では「蚕飼い(こがい)祭り」も有名です。初午の日に、養蚕の豊作を祈り七福神が舞を行います。
●その他
野菜や米などの農作物やお酒なども奉納されます。
他にも干支に関連する「初」とは?
干支に関連する祭事は他にも沢山あります。
●初子(はつね)
正月最初の子(ね)の日に、小松菜を引き抜き、若菜を積んで遊ぶ。これを「子の日遊び」といいます。11月初めの子の日には、商売繁盛を祈願しては大黒天を祀ります。
●初丑(はつうし)
夏の土用のうちの最初の丑の日。鰻を食べたり、丑湯に入ったりする風習があります。
●初寅(はつとら)
正月最初の寅の日。毘沙門天では初寅の日の前後に、初寅祭りが催されます。年に一度のご本尊ご開帳とあって、熱心な信者が全国から参詣に訪れます。
●初卯(はつう)
正月最初の卯の日。東京の亀戸天神の「初卯祭」が有名です。境内に隣接する御嶽神社は御祭神に、比叡山延暦寺第十三代座主法性坊尊意(ほっしょうぼうそんい)僧正を祀っています。
卯の日、卯の刻に亡くなったとされる事から卯の神とされました。縁起物として「卯の神札」と「卯槌」が授与されます。
●初辰(はつたつ)
正月最初の辰の日。大阪の住吉大社の「初辰祭り」が有名です。月の初めの辰の日に「初辰まいり」を行い、48回で四十八辰=始終発達するとされています。
●初巳(はつみ)
正月最初の巳の日。初巳祭は銭洗弁財天宇賀福神社が有名です。源頼朝が「巳の年・巳の月・巳の日」に見た、夢のお告げによって、宇賀福神を祀ったことが始まりとされています。
いつの頃からか「霊水で銭を洗うと何倍にもなって帰ってくる」という信仰が生まれ、「巳の日」には商売繁盛を願う参拝者で賑わいます。
●初申(はつざる)
旧暦2月の最初の申の日。北口本宮富士浅間神社の「初申祭」が有名です。それまで霧に包まれていた富士山が忽然と姿を表したのが、「庚申(かのえさる)」の年でした。この事から、「申の年、申の日」を縁起としています。
●初酉(はつとり)
正月または11月の最初の酉の日。 浅草鷲神社の祭礼である酉の市が有名です。江戸時代から鷲神社は、「鳥の社」といわれており、現在も鷲神社は「おとりさま」と多くの人に親しまれています。
現在は「酉の市」と広く知られていますが、正しくは「酉の祭(トリノマチ)」と呼ばれた神祭の日です。
●初亥(はつい)
正月最初の亥の日。 摩利支天(まりしてん)徳大寺は十二支の亥(猪)がお仕えしているといわれています。この事から亥の日が摩利支天様の縁日となりました。
「ゐのこ大祭祈祷会」に参拝すると、四万六千日分の参拝をした事と同じ功徳があるとされる吉祥日です。
いかがだったでしょうか?土用の丑の日は全国的に有名ですが、他にもこんなにたくさん、干支にちなんだ祭事が執り行われているんですね。
【関連記事】
浅草酉の市2019日程。屋台は24時間営業?熊手の買い方と返し方
各祭事はご紹介した神社だけじゃなく、全国各地で執り行われていますので、是非お近くの神社などにお問い合わせ下さい。
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