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門松の意味と由来。時期はいつから?飾り方と片付け方。処分の仕方

お正月飾りといえば、門松しめ飾り鏡餅が代表的ではないでしょうか。とはいえ、3つの中では門松を飾っている家はあまり見かけなくなったように思います。

 

マンションなどでは通路が狭くて飾りづらい、高価なイメージで避けられている、大きくて処分がわからないなど色々事情はあるようですね。

 

私もそうなのですが、お正月飾りの意味をよくわからず、まわりに合わせて飾りを選ぶので門松もあまり見かけないし、飾らなくてもいいのかなと思っていました。

 

でも、この門松。神様の目印として大切な意味があるようなのです。そこで今回は、

 

●門松とは?意味と名前の由来。歴史について
●飾る時期はいつから?いつまでに撤去するの?
●門松の飾り方。場所はどこ?マンションの場合は?
●処分方法について。使いまわしはできる?

 

といった内容で門松についてまとめてみたいと思います。飾るかどうかは信仰心にもよるかもしれませんが、よかったら参考にしてみてくださいね。

 

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門松とは?意味と名前の由来。歴史について

門松飾りはお正月が年の始めに、1年間家を守ってくれる年神様(としがみさま)を迎え入れるための大切な行事である、ということが関係しています。

 

年神様は1年の幸せと実りをもたらすために降りてくるといわれているのですが、この時に門松が目印となるのです。

 

門松の「」は年神様の依り代(よりしろ)といわれ、神が宿る木とされているので、これがないと年神様が降りてこられないということですね。

 

門松の意味と由来。時期はいつから?飾り方と片付け方。処分の仕方

 

門松は竹がドドーンと目立つ印象ですが、その名の通り松が一番重要だったのですね。見えやすいように「門」に神が宿る木「松」を飾ることから、門松と言うようになったのですね。

 

門松を飾る習慣は、古くは平安時代の宮廷儀礼である「小松引き(こまつひき)」という新年行事が由来とされています。

 

 

正月初めの子(ね)の日に貴族たちが野山に出かけ、小松を引き抜いてくる遊びの一種だったのですが、色枯れしない緑色の松は長寿の象徴とされたため、持ち帰った小松をお守りのように愛好する習慣となり、

 

徐々に変化して、平安時代末期からは玄関の両側に小松を飾り「松=神様が寄りつくもの」として年神様を迎えるようになっていきました。

 

関西地方では、今でもその名残で玄関の両側に根のついた小松を飾る所があるそうです。

 

 

松飾りだけだった門松ですが、竹を添えるようになったのは室町時代からです。竹もすくすく伸びる生命力が長寿を意味するとして、松と合わせて現在の門松の原型が出来上がったのです。

 

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ところで、竹の先は元々真横に切る「寸胴」タイプだったのを知っていましたか?

 

では、誰が斜めに切る形状「そぎ」にしたのでしょうか。答えは、誰もが知っているあの徳川家康なのです。

 

「三方ヶ原の戦い」で武田信玄に負けた徳川家康が、自分への戒めとして竹の頭を斜めに切ったのが始まりのようです。

 

 

そのほかに「そぎ」でも、節の所で切った竹を使っているものは切り口が笑っているように見えることから、「笑う門には福来る」という意味合いがこめられています。

 

現在でも「寸胴」と「そぎ」の2種類ありますが、「そぎ」の方が多く見かける気がしますね。

 

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飾る時期はいつから?いつまでに撤去するの?

門松を飾ってある期間、という意味で「松の内」という言葉があります。松の内の始まりは12月13日です。この日以降であればお正月飾り全般、いつ飾ってもよいことになっています。

 

ただし、最近ではクリスマス行事を楽しむ家庭も増えてきたので、クリスマスが終わってからお正月の準備をされる方も多いですよね。その場合は、12月28日までに飾るようにしましょう。

 

29日に松を飾るのは「九松=苦待つ」となるので避ける人が多いです。また、31日に飾るのも「一夜飾り」となるので神様を迎える誠意が足りないと思われるのでやめたほうがいいですね。

 

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では、飾りをはずす時期はいつでしょうか。一般的には松の内が過ぎたらはずします。ただし、松の内は地域によって違いがあって、関東では1月7日まで。関西では1月15日までのところが多いのです。

 

では、どうしてこんな違いがあるのでしょうか?

 

江戸時代初期まではどの地域でも松の内は1月15日までで、鏡開きが1月20日と決まっていました。ところが、徳川家光が4月20日に亡くなったことで「20日」を命日としたため、鏡開きは20日を避け、1月11日に変更したといいます。

 

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すると、鏡開きが終わっても15日まではお正月飾りを飾るのはおかしい、ということで松の内期間を1月7日までと変更したのです。

 

この変更は関東地方には広まったのですが、関西地方には正確に伝わらず、松の内は1月15日までで、なぜか鏡開きも15日に行われるようになりました。

 

最近では関西でも15日以前にお正月飾りを片付けることが多くなってきているので、また慣習も変化していきそうですね。

 

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門松の飾り方。場所はどこ?マンションの場合は?

年神様を迎えるために、神が宿る木=松を飾っていた慣習も少しずつ変化し、成長力が高く生命の象徴となる竹が添えられるようになってきたわけですが、現在でも、年神様に見えるように門に飾るのが一般的です。

 

門がない場合は玄関のドア付近に飾りましょう。2つで1組で、向かって左が雄松右が雌松と呼びます。

 

 

ただ、最近ではアパートやマンションが増えたり、高価な飾りになることから、本格的な門松を設置することは少なくなり、門松自体飾らない家も多くなってきました。

 

とはいえ、門松を飾る意味合いを考えると、1年の幸せをもたらしてもらうためにもぜひ飾りたいものです。

 

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最近では一般家庭用に小さな寄せ植え風の門松を飾ったり、手軽に枝振りのいい若松に赤白または、金銀の水引を蝶結びにして門柱につけるという家も多くなっています。

 

玄関先に置くのが難しい所は、紙に印刷された門松が配られる場合もあるようです。生花店などでは設置・撤去までおまかせのサービスもあるようです。ぜひ無理のない範囲で門松を飾ってみてくださいね。

 

 

ちなみに、門松の形態は地方によって違いがあります。少しずつ手が加えられ各地方で変化してきたようです。一般的に関東では、松は竹よりも低く挿して飾りますが、関西では松は竹よりも高く、扇型に囲むように飾ります。

 

●門松の例 関東(上)・関西(下)

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画像出典元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%80%E6%9D%BE

Pine and bamboo decoration at New Year's. Posted at entry-ways. Entry way to subtemple at Toji, Kyoto, Japan. iPhone3 with Photoshop Mobile 1.0. IMG_0762.  More info: http://www.humanflowerproject.com/index.php/weblog/comments/kadomatsu_welcoming_japans_new_year/ http://en.wikipedia.org/wiki/Kadomatsu

その他にも様々な形があるようです。「逆さ門松」といって、松を上下逆さまに飾る神社もあります。これは、神様が降りてくる時に松の針葉が刺さらないように下に向けるのだそうです。

 

●逆さ門松

 

関東はシンプルなものが多いですが、関西の門松は鮮やかな傾向があり、松・竹のほかに、新春に咲き新年の始まりを意味する梅を紅白2色添えて飾るものもあります。梅の代わりに南天の赤を魔よけとして使う場合もあります。

 

お正月に遠出をすることがあれば、その地域の門松を見るのも面白いかもしれませんね。以下の写真はハワイの出雲大社の門松です。

 

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処分方法について。使いまわしはできる?

一般的にお正月飾りは、どんど焼き(左義長・お焚き上げ・とんど等、地方によって色々な呼び方があります)で焼くことで、炎とともに出迎えた年神様をお見送りする意味があるとされています。

 

以前は地域行事として各所で行われ、私も書き初めを焼いてその火でお餅を焼いて食べた記憶があります。

 

書き初めを焼くのは、その炎が高く上がると字が上達するといわれていますが、残念ながら、私の時は炎が小さかったかなぁと、どんど焼きのせいにしています。

 

現在では場所の確保が難しくなったり、火災の危険もあるなどの理由からだんだん行われる箇所が少なくなってきています。では、どんど焼きがない地域はどう処分したらいいのでしょうか?

 

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最寄りの神社に持っていきましょう。一般的に1月15日にどんど焼きが行われています。どんど焼きを行っていない神社でもお清めのあと、炊き上げて処分してくれますので、日にちや処分の仕方は問い合わせてみるとよいでしょう。

 

あまりないと思いますが、神社で処分してもらえない場合は自分で処分します。一般ゴミとして出しても問題はありません。ただし、ゴミとして出すのは抵抗がある方も多いと思います。

 

小さなサイズにして塩で清め、丁寧に半紙や新聞紙に包んで出すのが一般的な慣習です。ただし、大きな門松は大型ゴミとされる場合もあるので、小さくできない場合は役所に確認するようにしてくださいね。

 

 

最後にお正月飾りを使いまわしできるかですが、毎年、年神様を迎えて松の内を過ぎたら、降りてきた神様を送り返すという意味合いを考えると、なるべくお正月飾りはきちんと神社で処分する方がよいですし、縁起がよいとされています。

 

ただ、環境問題が大きく取り上げられている昨今では、繰り返して使えるお正月飾りを再利用する方もいらっしゃるようです。あとは価値観の違いにもよりますので、各自の判断になるかと思います。

 

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いかがだったでしょうか。今までなんとなくしめ飾りと鏡餅だけを飾っていましたが、門松はとても重要な意味合いがあったのですね。しかも竹が目立っている印象でしたが、松が年神様の目印になっていたなんて若い世代だと知らない人も多いかもしれませんね。

 

飾らないからといって悪いことが起きるというわけではないですが、昔から考えられてきた日本の慣習を大切にしたい気持ちが強くなりました。

 

とはいえ、門松はとても大きな飾りです。スペースがあまりない我が家では本格的にはできませんが、今年からは門松を飾ろうと思いました。ただし、地域によって様々な慣習があるので確認して合わせるようにお正月の準備をしてくださいね。

 

【関連記事】

正月の花の意味。いつまで飾る?縁起の良い花と生け方。喪中の時は?

 

さて、マンションなどで門松を飾るスペースがない場合などは、小ぢんまりとお正月用にアレンジしたお花を飾るのも良いですよね。

 

こちらの記事では門松同様、お正月飾りにぴったりな縁起の良い花とその意味や生け方・飾る期間などを詳しくまとめていますので、気になる方は是非とも合わせてお読みください。

 

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